ベレー帽の被り方やコーディネートは?

ベレー帽と聞いて皆さんが思い浮かべるのはどんな帽子のイメージでしょうか?

 ・漫画家が被っているイメージ

 ・幼稚園の頃にかぶっていたイメージ

 ・軍隊が被っていてミリタリーのイメージ

このようなイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。

服装やヘアスタイルを選ばず、老若男女を問わず被ることができる万能さが魅力のベレー帽ですが、意外にも、日本では被っている人もあまり多くなく、被るだけで周りと差がつけられる魔法の帽子でもあります。

日本では漫画家の手塚治虫先生がベレー帽愛用者として真っ先に思い浮かびますが、「手塚治虫エッセイ集 第7巻」にこんな風に書かれています。

ベレーはぼくの顔の一部である。めがねやかつらがそうであるように、ぼくはどんなVIPの前へ出ても絶対にとらない。

手塚治虫エッセイ集 第7巻 手塚治虫著より引用

手塚治虫先生が帽子を室内でも脱がない理由は?ベレーは顔の一部です

このようなポリシーを持っていたからこそ、手塚治虫先生にとってベレー帽はいわばトレードマークのようになったのです。

そんなベレー帽は、漫画家のイメージもあり、軍隊のイメージもある。

どちらも間違っていませんが、人によってこんなに真逆のイメージを持っている帽子って不思議だと思いませんか?

そこには、ベレー帽の歴史が関係していました。

この記事ではベレー帽の歴史を踏まえて、おすすめのブランド、コーディネートなどをご紹介していきたいと思います。

ベレー帽とは

ベレー帽は、帽子の中ではめずらしく、ツバが付いていない丸い形状の帽子です。

スペイン・フランス国境に位置するバスク地方の民族衣装が起源と言われており、「バスクベレー」といって、1516世紀に聖職者が用いた角帽(ビレッタ)がバスク地方の農民にまで普及していったことが始まりとされています。

日本では馴染みが薄いベレー帽ですが、発祥の地であるスペイン・フランスをはじめ、アメリカでも日常生活に馴染み深い帽子のひとつです。

ちなみに、ベレー帽の由来は、フランス最後の君主であるナポレオン3が関係しています。

ナポレオン3世がスペインのバスク地方を訪れた際、この地を「ベレー・バスク」と呼び、ベレー・バスクで被られている帽子ということから「ベレー帽」として世界に広まっていきました。

そして、第二次世界大戦頃には軍隊でも被るようになり、軍隊が被るベレー帽は「アーミー・ベレー」と呼ばれます。

この為、ベレー帽=ミリタリーのイメージを抱いている方も多いのです。

ベレー帽の種類

スペインはバスク地方で生まれ、世界中に普及し、軍隊でも使用されるベレー帽。

バスクの民族衣装から今やファッションアイテムとして皆さんの身近にあるものが「バスク・ベレー」、軍隊で使用されるものは「アーミー・ベレー」と呼ばれ、それぞれを区別されています。

ベレー帽は大きく分けるのこの2種類になりますので、その特徴を押さえておきましょう。

バスク・ベレー

バスクベレーの最大の特徴は、クラウンの頂点についている「チョボ」と呼ばれる短い紐状の飾りです。

基本的にはウール(羊の毛)で作られることの多いベレー帽において、製作の最後に切り落とす部分がチョボになります。

今ではただの飾りとして付けられることも多いのですが、ベレー帽のアイコンのようなものなので小さくても重要なデザインとされています。

素材はウールが多くを占めますが、昨今ではニットやコットン等、素材の幅も広がり様々な種類やデザインを楽しむことができます。

服装やヘアスタイルを選ばず、老若男女を問わず被ることができる万能さが魅力です。

アーミー・ベレー

軍隊で使用される「アーミー・ベレー」は、バスク・ベレーに見られるチョボがありません

そんなアーミー・ベレーの最大の特徴は縁取りがされていることで、そのほとんどが革などでトリミングされています。

全体的にバスク・ベレーほど丸まった印象が薄く、少し角ばった雰囲気の形状をしており、カラーリーングもカーキやグリーン、エンジなど濃いめのものが多くなります。

もともと、軍隊としての統一感を持たせたり、数ある部隊を識別したり、またはエリートの象徴として被られていたことから、アーミー・ベレーは遠くからでもはっきりと判別できる濃い色で作られたのです。

どちらか言えば男性的なイメージのアーミー・ベレーですが、現代ではカジュアルな着こなしにも対応できるようにデザインされたものも多く、あくまでファッションアイテムの一部として考えられています。

より着こなしを楽しみたい方は、こうした歴史をリサーチしてみると面白いですよ。

ベレー帽の被り方

ベレー帽は、被る際の角度を少し変えるするだけでもおしゃれ度がアップしますが、極端に角度をつけることは初心者にはおすすめしません。

まずは基本的なベレー帽の被り方を押さえて、慣れてきたら少しずつアレンジしてみましょう。

ベレー帽の基本的な被り方

①ベレー帽の前後を持ち、額に帽子の前部分をしっかり深めに被ります。
②前部分を押さえながら、少しずつ後ろにズラしていきます。
③左右の傾斜を整えて、完成です。

短めの髪型の方であれば、このように斜めに被るのが最も粋な被り方になります。

前髪のある方でしたら、もう少し浅めに被って前髪を左右に流す被り方がおすすめですよ。

ベレー帽のおすすめブランド

ベレー帽の2大老舗ブランドとして世界中で名の知れたブランドが、ELOSEGUI(エロセギ)LAULHERE(ローレール)です。

いずれのブランドもベレー帽発祥の地「バスク地方」のブランドです。

バスク地方は、スペインとフランスの国境に位置しており、スペイン側にあるのがELOSEGUI(エロセギ)、フランス側にあるのがLAULHERE(ローレール)になります。

ELOSEGUI(エロセギ)

ELOSEGUI(エロセギ)は、スペイン・バスク地方のトロサにてANTONIO ELOSEGUI(アントニオ エロセギ)によって会社が設立されました。

ベレー帽のトップブランドELOSEGUI(エロセギ)では、織から仕上げまで全ての工程を自社で一括して行うことで商品の品質管理を徹底し、珠玉の高品質なベレー帽を通じて全世界の帽子ファンを魅了し続けています。

ELOSEGUIでおすすめのベレー帽は、BOINA BASICA(ボイナ バシカ)

男女共に愛されるベレー帽BOINA BASICA(ボイナ バシカ)。

名前の通りベーシックなデザインで、年齢や性別を問わず被りやすく、コーディネートに合わせやすい使い勝手の良いベレー帽だからこそ多くの方々から愛されています。

コスパもよく、カラーも豊富にあることから、色違いで複数揃えておくとコーディネートしやすくなりますよ。


直径 約27cm
重さ 約70g
特徴 誰にでも合わせやすいベーシックなデザイン
ブラック、レッド、ワイン他
素材 ウール100%
価格 ¥6,500(税別)



LAULHERE(ローレール)

LAULHERE(ローレール)はフランスで唯一残るベレー帽のブランドです。

この地方で作られたベレー帽は品質が高く、かつてはナポレオン3世も愛用していました。

メリノウール素材をメインに伝統的な縮絨による方式を用いた製造方法を徹底し、時代の流れとともに安価なベレー帽が溢れる中、上質なウールを用いたベレー作りを続けています。

ベレー帽のコーディネート

ベレー帽×トレンチコート

ベレー帽とトレンチコート合わせた春・秋のおしゃれなコーディネートです。

チョボも付いていないタイプのベレー帽になりますので、ミリタリーテイストのトレンチコートとは相性抜群なんです。

往年のアラン・ドロンを彷彿とさせる、40代以上の紳士におすすめしたいスタイルです。

ベレー帽×チェックジャケット

主張のあるチェックジャケットには、落ち着いたベージュのベレー帽がしっくりきます。

ファッションは引き算が大事ですので、チェックジャケットのように印象が強くなるアイテムを着る時は、ベージュのような色味のベレー帽で中和させるとごちゃごちゃ感がなくなりますよ。

黒縁メガネでなく、ベージュに近いべっこう調のフレームのメガネをかけ、顔まわりの色味は統一感を持たせたお手本のようなコーディネートです。

ベレー帽×ネイビージャケット

ネイビーのベーシックなジャケットには、少しエッジを効かせたバーガンディ色のベレー帽が映えます。

バッグやシューズ、よく見るとチーフまで茶系で統一することで、茶系に近いバーガンディ色のベレー帽が違和感なくコーディネートされています。

このように、小物と帽子の色味を合わせるとこなれ感を演出できますので、おしゃれ上級者にもおすすめした組み合わせですね。

おすすめ購入店

時谷堂百貨



【時谷堂百貨】はヨーロッパやエクアドルで100年以上続く日本未発売の帽子ブランドなどを開拓し、直接仕入れを行って、オンラインショップで販売しています。

そのため価格が店頭で有名ブランドを購入するよりも品質の割にリーズナブル。

ネットで購入する際に心配される実際の着用感についてもしっかりとサポートされており、30日無料試着サービスとして「サイズが合わなかった場合に返品交換」してもらうことができるので、通販でも安心して帽子を選ぶことができますよ。

ベレー帽はエロセギをはじめ、多くの種類を取り扱っていますので、きっとお気に入りのベレーが見つかりますよ。

【ショップ名】【時谷堂百貨】

【アクセス】ネット限定

銀座トラヤ帽子店

もう1つおすすめしたいのが、銀座トラヤ帽子店。

大正六年創業という歴史ある帽子店で、当然ベレー帽も数々の取り扱いがあります。

ヨーロッパ、アメリカから日本人に向けのセレクションをしていて、アパレル業界の私の先輩方も愛用しているお店です。

実店舗であればダントツでおすすめしたい帽子店、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょう?

【店舗名】銀座トラヤ帽子店

【アクセス】〒104-0061 東京都中央区銀座2-6-5

まとめ

服装やヘアスタイルを選ばず、老若男女を問わず被ることができる万能さが魅力のベレー帽。

バスク地方で生まれ、ナポレオン3世によってベレー帽と呼ばれるようになり、世界へ広まっていきました。

やがて、軍隊でも名誉ある帽子として被られるようになり、今では誰もがおしゃれ感覚で被っているという、なんとも面白い歴史があります。

コンパクトですから脱帽時に邪魔にならず、持ち運びにも適しています。

ベレー帽は、一つ用意しておけば、様々なシーンで活躍してくれることでしょう。

 

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