帽子は、第二の顔、かぶるだけでおしゃれに見せられる魔法のアイテム。
19世紀のイギリスでは帽子がないと外を歩けない、と言われたほど紳士の必須アイテムでもあります。
どこを持ち、どのようにかぶるのがエレガントなのでしょう?
また、帽子のかぶり方でも随分雰囲気が変わります。
ファッショナブルに装っているつもりが、実は減点材料になっていたら嫌ですよね。
帽子のかぶり方で失敗しないために、スタンダードなかぶり方から粋なかぶり方まで4種類をご紹介します。
帽子のかぶり方としては、傾斜を前後どちらを強くするか?左右を水平にするか傾けるか?というポイントで印象をコントロールできます。
中折れソフトハット、ベレーのかぶり方、また角度などを解説します。
目次
帽子のかぶり方 中折れハット・パナマハット・ホンブルグ・ボーラー編
まずは、クラウンを下にして置かれている帽子の前後を手で持ちます。
後ほどご説明しますが、帽子は脱ぐ時にこの状態で置いておくのがマナーとなります。
この時に、帽子のクラウンを掴んで持たないことがマナーとなります。
どうして掴んでクラウンを持つことがマナー違反なのでしょう?
そっと両手でクラウンを持つこと自体はマナー違反にはなりません、掴んで持つことがマナー違反になります。
それは、クラウン=王冠。日本では王冠とは馴染みが薄いかもしれませんが、西洋では王様は王冠をかぶっていますね。その王様の王冠の先端を、片手でぐいっと掴んで持ったとしたら、、、非常に失礼に見えないでしょうか?
帽子をかぶる時は、まず額に帽子の前部分をつけ、かぶります。
帽子をかぶり終えた後に、前髪が帽子からはみ出して覗いている、というのは美しくありません。
そこで、この時に前髪をぐっと入れ、押しやるのです。
帽子の後ろを頭へ入れていきます。
左右の傾斜を整えて、完成です。
帽子の脱ぎ方・置き方
帽子を脱ぐ場合には、やはりクラウンを掴んで脱ぐのではなく、ブリムを持って脱ぎます。
この時に、クラウンを下にして置くのが正式です。
帽子を長時間かぶっていると蒸気がこもってしまうのですが、こうすることで蒸気を発散できます。
そして、クロークなどに預ける時にはそっとグローブとストールを入れ、預けます。
中折れハットのかぶり方・角度
続いて、帽子をかぶる時の角度について、ご説明します。
水平に被る
まずは水平にかぶる方法です。
ブリムを水平にして、だいたい眉毛の上1センチの深さでかぶります。
もっともベーシックで、スタンダード、正統派といえる帽子のかぶり方です。
横から見ると、やや後ろに下がっているのがノーブルなかぶり方といえます。
深く被る
少し深くかぶる方法です。
このかぶり方だと、顔に帽子の影ができ、クールな印象になります。
横から見た時には、やや前に下がっているのがこのかぶり方です。
クールなかぶり方ではありますが、往年の映画の中でマフィアがかぶるかぶり方でもあります。帽子をかぶる場面によっては、避けた方が良いかぶり方でもあります。
浅く被る
顔が見えるように前を浅くかぶる方法です。
あみだかぶりと呼ばれ、男性がこのかぶり方をすると、少し若々しくカジュアル、キュートな感じに見えます。
女性が大きめの帽子をかぶる場合には良いですが、男性には少し合わせにくいかぶり方といえます。
横から見た場合に、大きく後ろに下がります。
斜めに被る(オススメ)
中折れハットの被り方で最後のご紹介するのが少し斜めにかぶる方法です。
歴史上洒落者と言われた人物の写真や肖像画を見ても、大概は帽子を斜めにかぶっているのですが、この被り方が最も小慣れて粋な印象に写り、おすすめの被り方です。
他人にわからない1mm程度でも良いので、ぜひトライしてみていただきたいかぶり方です。
というのも、人間の顔は左右対称ではありません。素敵な男性俳優でも、鏡で右側の顔だけを両方に展開すると、なんとも言い難い顔になります。左右少しずつ違う、アシンメトリー。
そこで帽子もまっすぐに被るのではなく、少し斜めに被ることでバランス良く見えます。
この場合は、男性の場合に前を浅めにかぶるとやはりカジュアルで幼い印象になるので、前を下げてかぶることをおすすめします。
ネクタイも整った左右対象の状態より、少し左右に崩れていると味が出るように、帽子も少し斜めにかぶるだけで雰囲気が出ますよ。
帽子のかぶり方 ベレー帽編
ベレー帽は、まずは頭に乗せて深くかぶります。
その後、左右のどちらかにやや後方にぐいっと引っ張ってかぶります。
ベレー帽の被り方として水平にかぶってはいけないということはないのですが、左右どちらかに寄せた時の洒落感は大きく、水平にかぶるとのっぺりしてしまう帽子です。
帽子のかぶり方 ハンチング・キャスケット編
ハンチング帽やキャスケット帽は、かぶる時に後ろからではなく前からかぶります。
つばを眉毛の少し上に持ってきて、つばの位置を決めてからかぶります。
つばと後方の位置が水平にかぶればスマート。
ハンチング帽は水平に被るイメージですが、斜めに被って悪いということはありません。左右どちらか気持ち角度をつけて、深めに被るのと決まります。
帽子は被ることでしっくりくる
帽子はかぶればかぶるほどしっくりくるようになってきます。
どうしたらかぶった時にかっこ良く見えるか?
それはとにかくたくさんかぶって、かぶり慣れることです。
帽子を被って、初めて鏡を見ると不思議な気持ちになるかもしれません。似合っているのかな?と首を傾げてしまうかもしれません。ですが、それはそのはずで、今まで付き合ってきた自分ではない、まったく新しい顔がそこに登場したのです。
似合わないように見えるのは当然なのです。
素敵な帽子を見つけたら、いろいろなかぶり方をしてみて、あなたがしっくりくる帽子のかぶり方を見つけてみてください。
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