日本では8月10日はハットの日と言われていますが、ヨーロッパのその日は11月23日です。
11月23日は聖者クレメンスの命日です。
101年11月23日、イカリをつけて海に沈められたクレメンス。マリンキャップのマークなどの真ん中に、イカリのマークがあるのを見たことはありませんか?これは、そんな聖なるマークなのです。
無休の帽子屋も休む日
昔の帽子屋は365日無休といっても過言ではなく、それほど帽子は紳士の必須アイテムで、帽子屋も忙しかったということなのですが、この11月23日だけはお休みになるのです。
帽子業界全体として大切にされている日なのです。
フェルトの伝説
聖クレメンスは、ローマ教皇だった方です。
若きクレメンスは巡礼の旅に出ます。
毎日、毎日歩き続けるのですが、当時は木靴などを履いていたのでしょう。当然足は痛くなってきます。
そこで、道に落ちている動物の抜け毛などを拾って、靴に詰めて何日も歩きました。
すると、ある日毛が押しつぶされて、フェルトができていた!という伝説があるのです。
フェルトがどうしてできたか?
クレメンスの伝説はヨーロッパでは知っている方は知っていますが、実際のところフェルトがどうやって発明されたのか?についてはわかっていません。
日本には、お雛様が赤い絨毯に座っていますよね。
これは毛氈(もうせん)といって、和風カーペットのようなものですが、なんと奈良時代に伝わりました。
いろんなフェルトがある
帽子といえば、フェルトです。
ハンチングハットなどにはツイードなども使われていますが、中折れハットなどはほとんどがフェルトです。
フェルトには、ウールフェルトとファーフェルトがあります。
ウールフェルトは羊毛が原料で、中級品。
ファーフェルトはウサギ毛やビーバーの毛で、高級品といわれています。
このウサギ毛にもたくさんの種類があって、野ウサギ(ワイルズ)から山ウサギ(ヘア)家ウサギ(テイムズ)など、毛の品質も様々です。
そしてそもそもフェルトは帽子用のハットフェルトだけではなく、シートフェルト、ピアノフェルトなどの種類があります。
帽子といえばフェルトは切っても切り離せませんが、フェルトもとても深いですね。
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